季節は梅雨に入り、まもなく夏本番を迎えようとしています。南消防署訓練塔から大きな掛け声とともに、熱気が風に乗って伝わってきます。
毎年行われる消防救助技術大会は、市民の安全・安心を守る消防救助隊員が強靭な精神力技術向上及び体力育成を図り、地域住民の負託に応えることを目的に実施しています。
南消防署からは「引揚救助」という競技に出場します。この競技は1チーム5人の団体競技で、地下やマンホールなどの低いところで助けを求めている人がいることを想定した訓練です。隊員が重さ約8キロの空気呼吸器を装着してロープを降下し、他の隊員と協力して1人の要救助者(助けを求める人)を救出するというものです。
隊で協力し、要救助者の救出に取り掛かかります。
空気呼吸を背負った隊員が2名が、懸垂ロープを使って7メートル下に降下します。
降下した隊員2名が命綱を結ばれ、要救助者を検索します。
要救助者を発見し、抱えて早期搬送!!
要救助者をロープで吊り上げ、救出するために縛帯(ばくたい)を装着します。
*縛体とは簡単に装着し吊り上げることができるベルトのことです。
要救助者に縛体装着が完了したら、息を合わせて一気に引き揚げる!
7メートル上へ要救助者を一気に引揚げて、救出完了。
下に降りた隊員2名が脱出して、訓練終了です。
この訓練の成果を披露する場として、消防救助技術東海地区指導会が7月25日(木曜日)に三重県鈴鹿市にある三重県消防学校で行われ、勝ち残った消防本部が8月25日(日曜日)に岡山県岡山市消防教育訓練センターで行われる「全国消防救助技術大会」に出場することになります。
<各隊員から、大会に向けて一言>
松井消防士(キャプテン)、訓練の成果を発揮し、最高の夏にします。
林消防士、訓練で得た強靭な体力と精神力で全国大会目指して頑張ります。
前川消防士、良い結果を残し、指導して頂いた前田コーチ、中神コーチを最後に胴上げできるよう頑張ります。
小久保消防士、全国大会目指し、日々の厳しい訓練に切磋琢磨し、全力で挑みます。
村田消防士、最後までチームのことを最優先に考え、チームのために頑張ります。
渡邊消防士、自分は控え選手ですが、体会当日は、だれよりも大きな声でチームを引っ張ります。
鈴木消防士、大会で結果を残すため毎日の訓練に励み、消防職員として大きく成長できるよう頑張ります。