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◆スポットの概要
- 神野新田は、三河湾に面した広大な干拓地で、養魚池(跡)、遊水地、水田、畑が広がっています。
- 防潮堤防から遊水地を中心とした一帯は、特に自然度が高く、防潮堤防から海側の砂浜では海浜植物が、内陸側の遊水地の岸辺には塩性湿地(内湾の潮の干満の影響を受けて、常に湿潤な状態となっている砂地や泥地)の植生があります。
- 神野新田一帯では、春から秋にかけてシギ・チドリ類やアジサシ類が、冬にはカモ類やカモメ類が数多く生息しています。
神野新田(六条潟大橋より望む)
◆観察のポイント
沿岸域に生える植物と干潟などに集まるシギ・チドリ類・アジサシ類・カモ類を見ることができます。
植物
海浜植物
海浜植物とは、波や風が強く、照りつける太陽と塩の影響を受ける、厳しい条件である海岸の砂浜に生育する独特の植物です。防潮堤防北部の砂浜では、表浜と共通する植生があり、コウボウシバ、ケカモノハシが見られ、5~6月にかけてハマヒルガオやハマダイコンが開花します。7~9月にはハマゴウが紫色の花を咲かせます。
塩性湿地の植物
防潮堤防内側の遊水地には大きなヨシ原があり、塩性湿地で見られる植物が生えています。塩性湿地とは、内湾の潮の干満の影響を受けて、常に湿潤な状態となっている砂地や泥地のことです。
堤防の直下では、7~8月にハマボウが、10月頃にウラギクが開花します。これらは愛知県内でも貴重な種類です。
動物
水辺の鳥類
防潮堤防の外側では、春や秋にオバシギやトウネンなどのシギ・チドリ類が、夏には周辺で繁殖するコアジサシを見ることができます。冬には遊水地や養魚池(跡)でホシハジロ、オカヨシガモ、ヒドリガモなどのカモ類が数多く生息し、チュウヒ、ミサゴ、オオタカなどのタカ類の飛翔を見ることがあります。また、水田では春から秋にかけてチュウサギ、アマサギなどのサギ類、ケリ、コチドリなどのチドリ類を見ることができます。
ヒドリガモ
池沼のトンボ
遊水地や養魚池(跡)では、チョウトンボやコフキトンボなどの池沼のトンボが見られ、アオヤンマやセスジイトトンボなど珍しい種類も生息しています。
◆スポット保全のためのポイント
- 防潮堤防付近の海浜植物や遊水地の塩性湿地の植物は、とても貴重なので、踏み荒らしたりすることないように保全に努めましょう。
- 遊水地は農業用の施設なので、むやみに立ち入らないようにしましょう。
- 沿岸部や河口は、漂着ゴミが溜まり汚れやすいので、水質保全と環境美化に努めましょう。
- 現地の生態系の保全のため、外部から動植物を持ち込まないようにしましょう。→ 「外来生物について」はこちら
◆アクセス
六条潟大橋に行く場合
豊橋駅東口7番乗り場から豊鉄バス豊橋市民病院線(83、85系統)、卸団地線(84系統)総合スポーツ公園バス停下車 徒歩30分。
[地図]