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◆スポットの概要
- 中山峠は、豊橋自然歩道本線の北端にある、標高は約370mの峠で、ここから石巻中山町・石巻萩平町にかけて緩やかな扇状地になっています。
- 中山峠周辺には、市域では珍しいモミの原生林があります。
- 平地には柿畑があり、山の斜面にはアカマツやコナラの雑木林が発達し、里地里山の風景が形成されています。
中山峠(西からの眺望)
◆観察のポイント
モミの原生林や照葉樹林を見ることができます。
植物
中山峠周辺のモミの大木等
中山峠の周辺にはモミの群生を見ることができます。モミは常緑の高木で、山の尾根などに生育し高さは20~30mにもなります。また、尾根筋には、コアブラツツジ、ナチシダなどの珍しい植物も生育しています。
大蔵神社の鎮守の森
鎮守の森として、人々に大切にされてきた森で、イチイガシなどの照葉樹の大木が、原生に近い状態を保っています。
イチイガシ
秋の柿畑
柿の実が色づいた秋の柿畑は、石巻地区を象徴する里地の風景です。
動物
里山の鳥類
一年を通して、シジュウカラやヤマガラなどのカラ類、コゲラやアオゲラなどのキツツキ類を見ることができます。
春から夏にかけては、キビタキなどの夏鳥が綺麗な声を聞かせてくれます。冬になるとクロジなどのホオジロ類が目につきます。
里地の動物
石巻中山の集落周辺には、タヌキ、アナグマ、ハクビシンなどの哺乳類が生息しています。これらは夜行性の動物なので、実際にその姿を観察する事は困難です。
ハクビシン
山地性のトンボ
川沿いでは、ミヤマカワトンボやミルンヤンマ、アサヒナカワトンボなど山地の流水域に生息するトンボが確認されています。
◆スポット保全のためのポイント
- モミの原生林は、自然度が高くとても貴重なので保全しましょう。
- 豊橋自然歩道(中山自然歩道支線)は、多くの市民が自然とのふれあいに利用するので沿道の環境美化に努めましょう。
- 周辺の柿畑と雑木林を含め、里地里山として景観保全に努めましょう。
- 道を外れて山林や柿畑などの私有地に踏み入らないようにしましょう。
- 現地の生態系の保全のため、外部から動植物を持ち込まないようにしましょう。→ 「外来生物について」はこちら
中山自然歩道
◆法令などの規制
法令名 |
内容 |
石巻山多米県立自然公園
(特別地域)
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自然公園法及び愛知県立自然公園条例により、優れた自然を維持するために県立自然公園特別地域に指定されています。木竹の伐採、土地の形状変更、屋外広告の掲出、工作物の建築等について制限があり、実施にあたっては許可が必要です。 |
地域森林計画対象民有林 |
森林の施業を計画的・合理的に行うため、森林法による計画がたてられた民有林で、伐採や開発行為の実施にあたっては、届け出または許可が必要です。 |
国有林 |
国が所有する山林で、土地や立木等の所有、保育管理、経営等は国の管轄です。 |
◆アクセス
豊橋駅東口5番乗り場から豊鉄バス豊橋和田辻線(74・75系統)西郷小学校前バス停下車徒歩1時間ほどで中山峠へ。
[地図]