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市長の所信表明
市長の所信表明

所信表明

【令和6年12月市議会定例会】

 

 

 豊橋市議会 12月定例会の開会にあたり、今後の市政運営について、所信を申し述べる機会をいただき、深く感謝申し上げます。

 私、長坂尚登は、11月10日の豊橋市長選挙において、市民の皆様からご信任をいただき、第36代豊橋市長として、市政をお預かりすることとなりました。
 改めて課せられた使命と、市長としての責務の重さを痛感しております。市民の皆様の期待と信頼に応えられるよう、全力で取り組む所存です。

 ここからは、私が目指す「楽しい子ども時代を過ごせる豊橋に」の実現へ向けて、今後の市政運営における所信の一端を述べさせていただきます。

 さみしい、つらい、ひもじい、苦しい、悲しい、そんな思いをしている子どもを、1人でも減らしたい。

 虐待、いじめから子どもを守り、学校に行けない親子の気持ちに寄り添う、そんなまちに。

 大人になって地元に帰ってきたくなるのは、楽しい子ども時代の思い出がある故でしょう。

 もちろん、子どものことだけ考えてはいません。

 子どもたちが寂しい、つらい思いをしないためには、先ず大人に物心両面で余裕が必要です。

 そして、大人の皆様におかれては、豊橋の子どもたちが楽しく過ごすため、子どもたちのために、一緒に考え、動く側でいてほしい。

 「楽しい子ども時代を過ごせる豊橋に」

 この豊橋に向け、多くの大人の皆様から、ご支援・ご賛同、お力添えを賜りたく存じます。

 このように私が掲げるまちづくりの実現に向け、3本の柱からなる主な取り組みについて述べさせていただきます。

 はじめにひとつ目の柱「自分たちのことを自分たちで決められるまちに」です。

 市長として第一にはじめる取り組みとしては、新アリーナ計画の中止であり、早期の契約解除に向けた手続きを進めてまいります。
 併せて球場や武道館、テニスコートの再整備を含む豊橋公園のあり方について検討いたします。
 こうした取り組みのほかにも、吉田城址をもっと感じられる豊橋公園を目指し、土塁、石垣の保全や修復を行い、さらには吉田城100年復元計画として、ご寄附などのご支援を賜る方策も含めて進めてまいります。

 また、本市においては、人口減少が進む中、市民生活の持続可能性を脅かす厳しい状況への対応が求められています。
 そのため「未来を見据え、急速な人口減に真正面から向き合う」取り組みについても、市民の皆様と人口減に対する危機感を共有するとともに、機を逸することなく、先手、先手のまちづくりを進めていきたいと考えております。

 特に、市内の児童生徒数は、今後さらに減少していくことが避けられない状況です。子どもたちのためにも、もうこの課題を先送りはできません。
 そのため、「子どもの幸せを最優先」に考え、小中学校再編という難しい課題に対し、まずは地域の方々との対話をはじめていきます。
 また、登下校時の子ども達の安全を確保するため、スクールバスの導入についても合わせて検討します。

 自治会・PTAの負担軽減・スリム化については、これら団体の活動が市民と行政、あるいは市民と学校との信頼のもとに成り立っていることを念頭に、今一度、連携のあり方について整理いたします。

 その他、市営の合葬墓の設置検討を進め、市民お一人おひとりが自ら希望する没後のありようを選択できるような取り組みを進めてまいります。

 このように、市民の選択をしっかりと市政に反映させていく。自分たちのまちの未来を自分たちで決められる、そのようなまちづくりを進めていきたいと考えております。
 そのためにも、「市の不正・偽装への厳しい対応」をお約束し、市民にとって開かれた行政運営となるよう努めます。

 次に、ふたつ目の柱「元気・便利で住みやすいまちに」です。

 ごみの戸別収集に向けた取り組みとしては、ごみステーションを管理してくださる自治会、又ご高齢の方や子育て世帯などの日常のごみ出しが困難な方々のご負担を減らすため、まずは実証実験を行ってまいります。

 また、公園をきれいにしていくための取り組みとしては、禁煙や除草など維持管理のあり方を見直すことで、子どもから大人まで誰もが気持ちよく使うことのできる公園を目指してまいります。

 スマートICを活かした商業施設などのまちづくりについては、豊橋新城スマートIC(仮称)の整備も本格化する中、地域住民の生活利便性を向上させ、内外からの往来を促進する取り組みを進めてまいります。

 その他、駅前公共駐車場の値下げに向けた見直しを検討するとともに、豊橋駅西口や東口、広小路などの再開発を支援するなど、中心市街地に長い時間滞在していただく施策を進めていくことで、まちなかの活性化に繋げてまいります。

 3つ目の柱「徹底的に子どもを守り、育むまちに」です。

 私が皆様にお示しした3つの約束のひとつに「子どもの幸せ最優先のまちづくり」があります。
 これからは子どもの幸せや生活の質の向上に軸足を置いた施策を展開していきたいと考えております。

 この根幹となる、いわゆる子どもの権利条例の策定に取り組んでまいります。具体的には、子どもの権利についての理念や具体的内容、子ども施策の推進などを検討してまいります。
 また、児童相談所について、平成24年に豊橋市で発生した児童虐待事件に対する深い反省から、設置に向けた取り組みを進めてまいります。
 その他、不登校児童生徒やその保護者、豊橋駅周辺で見かけるスケートボードを持った青少年なども含めた居場所づくりを進めてまいります。

 これらの取り組みに加え、いじめへの毅然とした対応についても学校外と連携しながら進めてまいります。
 被害児童生徒だけでなく、加害児童生徒も含め、いじめを学校だけで対応していくのは困難です。
 いじめは犯罪であるという認識のもと、警察など外部機関との連携を密にし、児童生徒の命や安全を守ることを最優先に、積極的な対応をとってまいります。
 その他、リモート学習体制の強化を図ることで、様々な理由で通学が困難な児童生徒にも、学びの機会を保障してまいります。

 また、ヤングケアラーやダブルケアラー等への対応についても、単に家庭内の問題とするのではなく、社会全体で取り組むべき重要な課題として、困難な状況にある子どもや家庭などの実態を把握し、支援に注力してまいります。

 最後は、日本一のサイエンスパークに向けた取り組みです。
 のんほいパークは、広大で緑豊かな敷地内に、動植物園や遊園地、自然史博物館を有する全国有数の複合施設です。
 ここに老朽化が進む視聴覚教育センターや地下資源館の集約を進め、子どもから大人まで楽しみながら学べる日本一の科学教育拠点を目指します。

 以上、1期目にあたり私の所信の一端を申し上げました。
 市民の皆様との信頼を大切に、このまちの未来のため、すべての方々の叡智をひとつに、まちづくりへ全力で取り組んでまいります。
 市議会の皆様におかれましては、格別のご理解ご協力を賜りますようお願い申し上げ、私の所信表明とさせていただきます。     

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