事業の背景及び目的
豊橋市総合体育館は、建設後30年以上が経過し、老朽化による大規模改修等の必要性があること、利用の過密化により施設の予約が難しくなっていること、市の縁辺部に位置するため来場者等による経済効果が不十分であることなどの問題があります。
そのため、豊橋市総合体育館を補完することに加え、プロスポーツやエンターテインメントなどを観る機能や、防災活動拠点としての機能を強化・充実し、さらには、コンベンションなどの集客による経済効果、まちの活性化を可能とする多目的屋内施設の整備を計画しました。整備については、豊橋公園東側エリアの老朽化した公園施設の再整備及び管理運営を含めた一体の事業として、民間ノウハウを活用する PFI(※)などの手法により実施するものです。(令和5年10月「入札説明書」から要約)
※PFIとは、PPP(官民連携事業)の一つで、公共施設等の設計、 建設、維持管理及び運営等に民間の資金や経営能力、技術的能力を活用することにより、効率的かつ効果的に公共サービスの提供を図る手法です。より少ない財政支出で質の高いサービスを提供することを目的としています。
事業方式
この事業は、PFI法に基づく事業方式で行います。まず、多目的屋内施設については、事業者が設計・建設を行い市に所有権を移転した後に、市が事業者に公共施設等運営権を設定することで、事業者が日々の市民利用はもとより、利用者のニーズに沿ってスポーツやエンターテインメント等を企画するなど、主体的に運営を行う事業方式(BT+コンセッション方式)で実施します。次に、多目的屋内施設を除く施設については、事業者が設計・建設を行った後、市に所有権を移転し、事業期間を通じて維持管理・運営業務を行う事業方式(BTO方式)で実施します。
事業概要
豊橋ネクストパーク(株)
「TOYOHASHI Next Park グループ」が、本事業の実施のみを目的として出資・設立した特別目的会社。令和6年9月27日に本市と特定事業契約を締結。
TOYOHASHI Next Park グループ
代表企業
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スターツコーポレーション(株)
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構成企業
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スターツCAM(株)、スターツファシリティーサービス(株)、スターツ東海(株)、前田建設工業(株) 中部支店、前田道路(株) 中部支店、エリアワン(株)
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協力企業
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(株)梓設計 中部支社、大島造園土木(株)、美津濃(株)、中央コンサルタンツ(株)、(株)オノコム、藤城建設(株)、豊橋建設工業(株)、サンエイ(株) 豊橋営業所
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23,069,999,700円(消費税及び地方消費税を含む)に金利変動及び物価変動等による増減額を加算した額 ※1
内訳
項目 |
実施業務 |
金額 |
設計・建設業務に係る費用 |
■多目的屋内施設の設計・建設等業務
メインアリーナ、サブアリーナ、武道場、
弓道・アーチェリー場、その他の諸室
■公園基盤施設の設計・建設等業務
多目的広場、こども広場、芝生広場、園路、
テニスコート、相撲場、駐輪場、
駐車場・ロータリー、その他
■整備のため必要な施設の解体・撤去業務 |
23,069,999,700円 |
統括管理業務に係る費用 |
上記施設及び陸上競技場に係る30年間の統括管理・運営・維持管理業務 |
0円
※2 |
運営業務に係る費用 |
維持管理業務に係る費用 |
※1 一部に国の補助金等を活用することを見込んでいます。
※2 事業者が独立採算で行う事業スキームが提案されているため、統括管理・運営・維持管理業務に係る費用は0円となっています。
契約期間:令和6年9月27日(特定事業契約締結日)から令和39年9月30日まで

※令和11年3月31日以前に整備を完了した場合は、整備完了後から維持管理・運営期間とします。
主な設備施設
多目的屋内施設 |
建物規模・構造 |
・建築面積:約14,049平方メートル ・延べ面積:約21,188平方メートル
・構造:鉄骨造3階建 ・最高の高さ:約25m
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メインアリーナ
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・バスケットコート3面利用可能
・観覧席数(固定席、可動席、移動席、立見席等含む)
プロスポーツ開催時 5,073席(バスケットコート1面の場合)
コンサート開催時 5,196席(エンドステージの場合)
・VIPルーム、ラウンジ、売店 |
サブアリーナ |
・バスケットコート2面利用可能
・観覧席数:208席 |
武道場
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・柔道、剣道、空手道、日本拳法など6面利用可能
・観覧席数:200席
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弓道・アーチェリー場
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・弓道(近的12人立、遠的6人立)、アーチェリー(50m)
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その他の諸室
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・多目的室兼会議室、トレーニングルームなど
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公園基盤施設 |
多目的広場
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・規模:約9,500 平方メートル
・グラウンドゴルフ、ゲートボールなどのレクリエーションスポーツや多様なイベントが開催可能な独立した広場
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こども広場
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・規模:約2,840 平方メートル
・乳幼児用遊具、インクルーシブ遊具、シンボル性のある児童遊具
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芝生広場
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・規模:約5,740 平方メートル
・「集いの丘」(多目的屋内施設入口前の緩やかな斜面)と平地の広場
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園路 |
・一部をランニングコースとして利用可能 |
テニスコート
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・軟式・硬式兼用の砂入り人工芝16面
・観覧席(日除け機能あり)
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相撲場
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・土俵1面(観覧席あり)
・テニス利用者用更衣室及び屋外トイレ併設(多目的ブース付)
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駐輪場
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・公園利用者用:約100台 |
駐車場・ロータリー |
・公園利用者用(分散配置):約400台
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その他
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・屋外トイレ2棟(多目的ブース付)、管理用倉庫、
休養施設5棟、案内板(サイン)、公園照明灯、新樹植樹など
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事業者からの提案概要
掲載内容は提案の一部であり、今後、変更となる場合があります。
〇数多くのPPP/PFI事業の代表企業としての実績を有する企業やコンセッション事業の豊富な経験を有する企業、全国で数多くのアリーナをはじめとするスポーツ施設の設計実績を有する企業など、業務ごとの専門性や強みを活かした事業実施体制を敷き、高機能アリーナと都市公園を核とした地域の活性化と持続的成長を実現します。
〇次世代通信インフラや大型ビジョンなど常設設備を充実させ、愛知国際アリーナ(IGアリーナ)などと連携し、大型の興行誘致やライブビューイングなど多様な興行開催をすることにより、収入の最大化と運営コストの合理化を実現し、市の運営・維持管理費用を軽減します。
〇既存の樹木と野球場芝生席の起伏を活かした施設配置とし、公園環境を保全するとともに、公園内の回遊性や一体的な賑わいを創出する配置・動線とします。
〇多目的屋内施設の外装は木立や手筒花火をイメージし、緑と空に映える豊橋らしい外観デザインとします。
・メインアリーナ・サブアリーナ・武道場など、利用用途の役割分担を明確にし、各諸室に最適な機能を持たせます。
・メインアリーナは、スポーツ観戦に適したオーバル型と、音楽鑑賞に適したUの字型の特徴を合わせもったハイブリッドオーバル型アリーナとすることで、高稼働アリーナを実現します。
〇緊急車両の動線として、敷地東側の園路を活用した各公園施設への動線確保のほか、外部から直接アリーナへの大型車両やフォークリフトによる搬出入を可能とし、物流拠点施設としての転用など、災害時の円滑な機能転換が可能となる計画とします。
〇メインアリーナにおいては、アマチュアスポーツ大会などの一般利用を60日確保しつつ、プロスポーツや音楽興行、企業利用の開催など、公共性と収益性を両立した誘致を行います。
〇駐車場の管理運営について、効率的なICT等の活用と柔軟な利用料金の設定により、周辺道路の交通環境に配慮しつつ、利便性の向上も図ります。
〇民間事業者のノウハウや愛知国際アリーナ(IGアリーナ)との連携を活用し、ネーミングライツやスポンサー収入による資金調達を行います。
〇個人利用から法人利用まで幅広い利用者のニーズを想定し、すべての来場者が「また訪れたくなる」ホスピタリティサービスを提供します。
〇多様なスポーツ教室の開催など市民の「する」スポーツの促進や、地域の特色を活かしたイベント開催など、豊橋公園の魅力向上に資する事業を行います。
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