都市計画
2.都市に必要な施設
(1) 道路
道路と一口に言ってもいろいろあり、農道から高速道路までその役割も様々です。その道路の機能についてどのような機能が思い浮かびますか?「道路は車や人が通るところ」というのが通常考えられるところですが、それ以外にもいくつかの機能があります。
一つは都市環境保全機能と呼んでいるもので、建物が建てこんでくる都市において、風通しや日当たりを良くする大切な空間としての機能です。次に都市防災機能です。これは災害が発生した時に、被災者の避難路となったり、火災が燃え広がるのを防いだりする機能です。
都市の骨格となるような幅の広い道路は計画的に造っていかなくてはなりません。一口に造ると言っても、用地の買収から工事まで相当の時間と費用を要します。特に財政が逼迫している今日では、一方で道路を造っている間に、他方で本来道路が必要な場所にビル等が立ち並んでしまうということにもなりかねません。そうなってしまうと将来事業をする上で大変な障害となってしまいます。
そこで将来必要とされるであろうと思われる道路については、市民の皆さんのご意見を伺い、合意を得ながら、あらかじめ位置と幅などを決めておいて、決めた中ではビルなどは建たないようにしよう、ということにしています。
このような手続を「都市計画道路を都市計画決定する」と言います。
都市計画決定された道路は一つの体系を形づくっています。その体系は、市の中心部から周辺へ向かう放射線型道路と、都心部を中心にぐるっと回るような環状型道路の2つによって形づくられています。
従来は市街地が市の周辺部に向かって拡大していくのにあわせて、道路の整備を進めてきましたが、今後は市街地を通過するだけの交通を抑制するため環状型道路の整備についても重点的に行っていきます。
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