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シングルマザー男子3人 -15才成人説-
シングルマザー男子3人 -15才成人説-

【ひとり親家庭向けの子育てコラム】

四人目は、東京都在住、三児のシングルマザーであるIさんが執筆されます。(12、1月の全2回)

 

Iさんのプロフィール

福岡県出身 東京世田谷区在住
7年前離婚して三人の男の子を育てるシングルマザー
個別指導塾にて小学生に国語を教える塾講師

しんぐるまざあず・ふぉーらむ所属

 

 

シングルマザー男子3人 -15才成人説-

 皆様のご参考になるかわかりませんが、私の離婚体験と子育てについてお話します。
 私が離婚したのは今から8年程前です。正確には夫が家を出ていったのが8年前で正式に裁判所にて離婚が成立したのが7年前です。8年前、長男は15歳、次男は12歳、三男は10歳でした。離婚した状況が複雑だったため、両親は「東京を引き払い、福岡の祖父母の元で生活してはどうか?」と提案してきました。高校受験を間近に控えていた長男はすでに願書を提出していましたが、それでもいいと言ってくれました。一方、次男は嫌だと言い張り、私も東京で長年正社員として勤めていましたし、東京が好きだったのでとどまることに決めました。後になって考えるとその時の決断は正しかったと思います。

 実家が遠く、元々婚姻中もワンオペで家事・育児をしながら、月曜から金曜まで働き、身体もそれほど丈夫でなかった私は、常日頃からとても困難さを感じていました。また子どもが男の子3人ということもあり「我が家は15歳成人説を取り入れる」と子どもたちに公言していました。
 「15歳成人説」とは、昔日本の武家社会では15歳(諸説あり)に元服して成人男子としたので、うちも15歳になったら成人になったと意識して欲しいというものです。いわば私が勝手に作って、オリジナルに取り入れたものです。自分のことは自分でやり、将来に関する進路などの決定は全て自分で責任をもってやる。実際、家事(料理、洗濯、掃除など)はまだ私がやっていましたが、男として社会に出てからも1人で生活していける力や責任などを早く意識して欲しかったのです。

 私は子供たちが小さい時から、常々「男のくせに」とか「男なんだからそんなことで泣くな」とか言って育ててきました。(今のジェンダーレスの時代にそんなこと言っていたら怒られます笑) 
 そのおかげかうちの子どもたちは、ある程度成長してからは人前で泣いたことはありません。大人になるにつれ、いろいろな自己決定をしていかなければならないので、それに早く慣れて欲しく、また、私も手一杯だったので「自分でやれ」というのが目的でした。自分の進路(高校受験、大学受験など)は全部自分で決めさせ、学費の計算や願書作成から提出までを自分でやってもらいました。相談があればアドバイスしますが、基本的に決定権は本人に持たせました。親が変に「ここがいい」とか「ここに行け」とか決めてしまうと、入学後に「こんなはずじゃなかった」と言われても困るという思いもありました。自分で決めたらそれは自己責任となります。そのため子ども自身も慎重に考えると思いました。

 現在長男は、社会人として勤めだし、次男は一浪して希望の大学に入学しました。2人とも幸運なことに給付型の奨学金を受けることができました。
 三男は現在高校生で、学業はかなり難航しており、成績は360人ほどいる都立のマンモス高の中でいつも下から数えて数番目といった感じです。私は毎学期終わるたびに、三男と一緒に担任に呼び出され、「この成績では進級できない」と言われ続けて、現在何とか三年生です。まあこのことに関しては何度か本人に言ってますが、自分で気づいてやりだすまで待つしかないかなと思っています。本人の人生なので、何を選択しても本人が幸せであればいいかなと思っています。

 

来月は「忙しいけど親である自分を大切にする」についてお話したいと思います。

 
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