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丸山薫賞/平成18年度
丸山薫賞/平成18年度
平成18年
第13回
丸山薫賞
選考  平成18年9月12日、豊橋市役所会議室において第13回丸山薫賞の選考が行われ、選考委員全員が出席。対象詩集260冊をベースに個々の詩集をとおして、詩の可能性が論じられ、長時間にわたる議論の結果、山本博道(やまもとひろみち)さん(57)の詩集『パゴダツリーに降る雨』(書肆山田 刊)に受賞を決定しました。
選考経過  260冊の対象詩集から、先ず各選考委員が推す詩集各2冊を目安に提示し、10冊が第2次候補として選ばれた。10冊を個別に検討し、次の3冊が最終候補となった。
菊地貞三詩集『蛇がゆくように』
高階杞一詩集『桃の花』
山本博道詩集『パゴダツリーに降る雨』
菊地氏は長い閲歴をもつ詩人であり、熟達した言語表現で、人生的日常的風景を自らの心象世界としてつくりあげる。山本、高階両氏ともに戦後生まれ。高階氏は平明な言葉で、日常のレンズをとおして人間や自然の真実に迫ろうとする。山本氏のは東南アジア紀行を主題とした詩集だが、旅行記ではない。それら国々や民族との出会いが、内部で深く体験され、それがいまを生きる人間へのメッセージになっている。検討が重ねられた結果、『パゴダツリーに降る雨』を受賞作とすることに決まった。(秋谷豊・選考委員 記)
受賞者紹介  山本さんは、昭和24年1月2日、北海道生まれ。東京都在住の会社員です。60年代後半から70年代にかけて、詩誌『ら・ぼえーむ』『緑の馬』を編集発行。日本ペンクラブ、日本現代詩人会に所属し、ほかに詩集『風の岬で』『短かった少年の日の夏』『夢の小箱』などがあります。 受賞者の画像
受賞の感想  山本さんは「十代の終わりに買った弥生書房の『丸山薫詩集』を書架から抜き出しました。当時受けた丸山さんの詩の洗練された印象とその詩集へのぼくの書き込みが昨日のことのように蘇り、気持ちを新たにしました。本当にありがとうございました。」と喜びを述べられました。
贈呈式  平成18年10月20日、豊橋市内のホテルで行われ、同賞委員をはじめ、日本現代詩人会理事長の葵生川玲さんら約150人が出席、コーラスや児童の群読などで祝福しました。
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