狂犬病は、通常、ヒト-ヒト感染することはなく、感染した患者から感染が拡大することはありません。 |
概要
令和2年5月19日、豊橋市内の医療機関から豊橋市保健所に狂犬病疑いの報告があり、国立感染症研究所へ遺伝子検査を依頼したところ、5月22日に狂犬病ウイルス陽性であると連絡がありました。経過や遺伝子解析の結果から、フィリピンで感染したと推定されます。
昭和32年(1957年)以降、日本国内で感染した狂犬病患者の発生はなく、輸入感染症としては、平成18年(2006年)のフィリピンからの帰国後に発症した事例が確認されています。
狂犬病や動物由来の感染症について、詳しくは下記のホームページをご覧ください。
患者情報の続報(令和2年6月15日発表)
令和2年5月22日にお知らせした、フィリピンからの入国後に狂犬病を発症した患者(輸入感染症例)が、6月13日にお亡くなりになられたとの連絡が入院先の医療機関から豊橋市保健所にありましたのでお知らせします。
お亡くなりになられた方に哀悼の意を表するとともに、ご遺族の方には心よりお悔やみ申し上げます。
患者情報(令和2年6月15日更新)
患者概要 |
年代:30代
国籍:外国籍
性別:男性
居住地:豊橋市外
主症状:疼痛、不穏、発熱、恐水発作、異常興奮
咬傷歴:令和元年9月頃(フィリピンにて、左足首を犬に咬まれるも受診なし)
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経過 |
2月14日(金)フィリピンから来日。
5月11日(月)足首の痛みあり。
5月13日(水)恐水症状、食欲不振、腰痛あり。
5月14日(木)腹痛、嘔吐あり。
5月18日(月)知人が自動車で自宅に迎えに行き、豊橋市内の医療機関を受診。ICUへ入院。
5月19日(火)検体採取し、国立感染症研究所へ検査を依頼。
5月22日(金) 国立感染症研究所から「PCR検査の結果、狂犬病ウイルス遺伝子が検出された。また、塩基配列を決定した結果、フィリピンで流行しているウイルス配列と非常に高い相同性を示した。」と連絡を受理。豊橋市内医療機関の医師から感染症発生届受理。
6月13日(土)入院先の医療機関にて死亡。
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感染経路 |
フィリピンで狂犬病に感染した犬に咬まれたことにより、狂犬病に感染したと推定。(本人周辺の方からの聞き取りでは、入国後に動物との接触歴はなし) |