夏休みが明ける9月の新学期、不登校が増える傾向にあります。原因として考えられることは、1ヶ月におよぶ長期休暇で「生活のリズムが崩れた」「1学期に感じた緊張感ある環境(学校)に戻ることへの不安」「宿題が終わっていない」などがあります。
言葉で「行きたくない」と出してくれれば対応もしやすいですが、「頭が痛い」「お腹が痛い」など体調不良を訴えてくるケースも見受けられます。体調不良を訴えてきたら、先ずは病院に行き身体に異常が無いかを調べてもらい、異常が無ければ落ち着いた時に、子どもの目線に合わせて話を聴いてあげてください。
「行きたくない」と素直に伝えてくれた時も、体調不良を訴えてきた時も、子どもの話をどう聴くかによって、子どもが自分の悩みや不安と向き合い、問題解決へと近づけることができます。
【親が子どもの気持ちを引き出すには】
子どもが最も信頼できるのは親でしょう。小学生くらいだと自分の気持ちを素直に言葉にするのはまだ上手ではないかもしれません。上手に言葉にできなくても、ゆっくり子どもが話す言葉を聴いてあげましょう。話を遮ったり自分の考えを押し付けるようなことはせずに、相槌を打ったり、「そうなのね」と受けとめていることを示す返事をして、しっかり聴いてあげましょう。
【子どもに掛ける言葉は、子どもの言葉を深掘りする質問】
「どうしてそう思ったの?」この言葉は魔法の言葉です。優しく聴いてあげてください。辛いことでも、楽しいことでも、なぜ辛いのか、なぜ楽しいのか、優しく聴くことで、「なぜ?」を自分で考えるようになります。この経験は親子の関係も良好にします。また乗り越える力を養います。何よりも自己肯定感を育てます。子どもが自分で考えることを、親は質問することでサポートできます。
【信頼関係を強化するきっかけとして】
夏休み明けは、子どもたちにとって心理的変化が起きやすい時です。このような時こそ、いつも以上にコミュニケーションを取っていき、信頼関係を強化させるきっかけにしていきましょう。学校の行き渋りも子どものSOSだと捉え、子どもが抱える、子ども自身にも見えていない悩みや不安を顕在化させることで、長期的に引きずる問題にしないことが大事です。